板金工という仕事の魅力

板金工の仕事の良いところ

明るい時間の仕事

建築板金工の仕事は、基本的には昼間だけです。高所や屋外作業がほとんどのため、物理的に明るい時間帯でないと仕事ができないことが理由です。材料の準備や緊急対応の場合は、その限りではありませんが、夜の予定は立てやすい職種だと言えるでしょう。反面、休みは作業の工期次第です。ただ、工事は現場周辺への配慮が必要になりますので、土日や祝日は休みとなることが多いでしょう。
 

災害などの緊急時は忙しくなる

建築板金工の仕事は、台風や地震などの自然災害で被害が出た場合、突発的に忙しくなることがあります。このような緊急時は応急処置的な仕事になります。屋根に被害が出ると建物内に雨が侵入してしまうこともあるため、作業は待ったなしとなります。新築や改築作業を担当した建物などでは、このような修理を担当する場合が多いため、立て続けの修理でなかなか休みが取れないということもあります。
 

板金工の仕事、未来を見据えて

建築板金工の仕事は、ご紹介してきたように、職人たちが伝統的な技術を受け継いで現代まで来ました。しかし、職人たちが伝統的な技術や考え方だけにとらわれているわけではありません。
 
新しい工法、新しい建材は次々に登場しています。板金工は、こうした工法や建材にもしっかりと向き合っています。建築板金の仕事は、伝統に裏打ちされた技術とハイテクの融合です。日々進歩を続ける工法は、天気に左右されることも少なくなり、工期短縮につながっています。そのため将来的には定期的に休日がとれるようになるなど、新しい技術は板金工の働く形にも変化を与えそうです。
 

板金工になる

板金工になるためには特別な資格等は必要ありません。しかし最近は、職業訓練校に入り、国家資格である「建築板金技能士」の資格を取る人が増えています。建築板金(内外装板金作業)には1級から3級まであり、板金工具やはんだ付け工具を使って製品を作る試験が行われます。これらの試験を受けているのは、職人を目指す若い人たちです。
 
また、職業訓練校に通わず、就職して、見習いとして修行をしつつ、技能を身につけるという方法もあります。
 
あるベテランの板金工は、
 
書くことが好きな人は板金工に向いている
 
と言います。
 
絵でも字でも図面でも、とにかく何かを書くことが好きな人は、板金の仕事に向く素質があるそうです。現在、多くの板金職人が後継者問題に悩まされています。とにかく何かを書くことが好きな人であれば、ぜひ勉強に来て欲しいそうです。
 
いずれにしても、建築板金工の平均年齢はだんだん上がってきているので、これから新たに板金工になろうという十代の人にとって、今は大きなチャンスです。